「英語で行う英語の授業」で英語力は伸びる?


英会話 文部科学省は昨年12月、グローバル化に対応した英語教育改革の一環として、中学校での英語の授業について「英語で行うことを基本とする」という方針を発表しました。 2018年度から段階的に先行実施を行い、東京オリンピック・パラリンピック開催に合わせて2020年度から全面実施となる予定です。英語でコミュニケーションを図る能力を養うのがねらいですが、「子どもたちの理解が追いつかないのでは?」などの疑問の声も上がっています。

この改革案によって、子どもたちは今よりも英語を話せるようになるのでしょうか。

 

必要に迫られて英語が話せるようになるケース

プリント 授業を英語で行うことのねらいは、授業の中でできるだけ多くの英語を使うことによって、英語によるコミュニケ―ションを行えるようにすることです。「英語でコミュニケーションせざるを得ない状況で英語によるコミュニケーション能力が身につく」ということは確かにあります。

例えば、親の仕事の都合などで英語圏の国で暮らすことになった子どもは、英語がほとんど話せない状態から数か月で、英語を理解し、英語で自分の言いたいことを話せるようになります。これは、学校の友達と話すときも英語、学校の授業も英語という「英語で話さなくてはどうしようもない」状況によって得られる効果です。

 

英語に対する苦手意識を招くおそれも

プリントとは言え、日本で日本の学校に通い、週4時限ほど英語の授業を受けるだけの子どもたちに同様のことが起こるかとと言えば、それは難しいでしょう。授業の時間だけでは、コミュニケーション能力を身に付けるのに十分な時間だとは言えないからです。

コミュニケーション能力を上げることだけを授業の目的とするのであれば、子どもたちの英語のレベルに合わせたコミュニケーションを行うこともできますが、授業では、コミュニケーション活動を行うだけではなく、英語の文法などを学ばなくてはいけません。従来、日本語で説明されても、子どもによっては理解するのが難しいと感じていた文法を、英語で説明されることになるのですから、授業の理解が追いつかない子どもたちが増えることも予想されます。理解できない授業は退屈です。

英語でのコミュニケーション能力向上を目指す英語での授業が、英語に対する苦手意識の原因にならなければ良いのですが……。

 

学校の中だけでなく英語を学べる環境を

カジュアルな英会話のレッスン風景今回の英語教育改革が実施され、中学校での英語の授業が英語で行われるようになったとしても、中学生の英語力が現状と比べて大きく上がることは、おそらくあまり期待できないでしょう。ですが、社会のグローバル化に対応してますます英語力が必要になってくることは間違いありません。

学校での授業についていけなくなったり、英語に対する苦手意識を持つ前に、学校以外でも英語を学んだり英語でコミュニケーションしたりする環境が、今後、子どもたちにはますます必要になってくると言えるでしょう。


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