山口県の教育課程特例校が行う【子供の英語教育】とは?
2011年度から小学5~6年生では英語が授業に採り入れられるようになり、子供たちが英語に親しむ機会は増えています。英語教育に地方や都心といった区別はなく、さまざまな工夫を凝らした取り組みが行われています。
今回は、山口県の小学校が行っている英語教育の取り組みをご紹介しましょう。
山口県の上関小学校では…
現在、小学校での英語教育の目的は英語に親しむことです。外国語の言葉や文化に慣れ、積極的に英語を使う姿勢を養う時間としています。
2020年度の実施を目標に、英語の授業を小学3年生から始めようという動きもあります。
そのような方針を先取りするかのような、山口県上関町にある上関小学校の3年生の英語の授業をご紹介します。上関小学校は2009年度から外国語活動の授業を始めています。1~2年生は各学期に約4コマ、3~6年生は週1コマの外国語の授業があります。
ある日の3年生の教室では、床にイラスト付きの英単語カードを並べ英語カルタを行っていました。担任教諭が「lotus root(レンコン)」や「sheep(ヒツジ)」などの英単語を読み上げると、子供たちが素早くカードを取り合います。
男女にチーム分けされて対戦する、大人気のゲームです。
教育課程特例校とは?
山口県の上関小学校は文部科学省に「教育課程特例校」に指定されたことで、このような取り組みが行えます。
というのも文部科学省はより効果的な教育を実施するため、教育課程特例校を設けました。
簡単にこの制度を説明すると、学校や地域の特色を生かした独自のカリキュラムを実施する必要が認められた場合、学校教育法施行規則に基づいて特別なカリキュラムを編成して子供の教育を実施することができるようになる、というものです。
英語を楽しむために
山口県の上関小学校では子供たちの集中力を保つためにも、授業では英語の歌や踊り、ゲームを盛り込んだ内容となっています。生徒の反応も上々で「外国人の先生との話が楽しい」「英語にも慣れた」という声が上がっています。さらに授業だけでなく校内放送を一部、英語で流すなどして英語に触れる機会を少しでも増やして子供の英語力を育てています。
また島根県の雲南市でも、今年の5月から小学3~4年生を対象に英語に親しむ外国語活動を始めました。今年度は、約2週間に1回の割合で取り組んでいます。4人の外国語指導助手が市内16校を回り授業を行っています。
16校のうちの1校、掛合小学校ではアメリカ出身の外国語指導助手が、テンポの良さで授業を盛り上げていました。子供たちは、次々と手を挙げて英語で答えます。
子供たちの主体性をいかに引き出すかというのは、教師の腕にかかっているとも言えますね。学校の取り組みだけでなく、教師の英語力と指導力の向上も子供の英語教育では今後注目されることでしょう。