受験ママ・パパは注目!首都圏の私立中学入試に英語
最近、子どもの将来を見据えたうえで中学受験を考える両親が増加傾向にあります。それと同じように、入試科目に英語を設ける私立中学校が増えているのも事実です。小学校の英語教育が本格化となり更に発展することを見込み、入試への導入が急ピッチになっています。
グローバル化した私立中学入試とは
模試の実施機関によれば2015年入試に英語のテストを導入した私立中学校は、首都圏だけでも約30校あると言います。では、私立中学入試に英語が一体どのように導入されているのでしょうか。私立中学校別に導入例を見ていきましょう。
英語選抜入試
対象は英検3級以上の帰国生以外の取得者。なお、準2級以上の取得者は筆記試験が免除され英語による面接のみ。(東京都 聖学院)
セレクト方式
受験方式を国語・算数・英語の3つから2科目選択する。(埼玉県 大妻嵐山)
総合型テスト
国語・算数は必須。その他、理科・社会・英語から1科目から選択する。(東京都 開智日本橋学園)
以上の例のように、入試から英語に力をいれる多くの私立中学。2014年冬に横浜市・桐蔭学園で開催された入試説明会では、約800人の保護者が特に英語の説明に耳を傾けていたと言います。また、担当教員は「大学入試に通用する力とともに英語を使いこなす力が重要」とも説明。
なぜ、このようにグローバル化の波が私立中学入試にも及んでいるのでしょうか。
背景にあるのは本格化した英語教育
桐蔭学園の山本亨教務部長は「小学生のうちから英語を頑張っている子ども達のニーズに応えたい」と話しています。このように、私立中学入試の背景にあるのは小学校の英語教育の本格化です。
2014年秋、小学5年生から小学3年生へ英語の正式教科を前倒しすることが決定しました。国はこれを2020年までの実施を目指すと発表。これを機に、いずれは小学5年生から英語が正式教科となり評価対象になることも決定しました。
これは、グローバル化した社会に対応できる人物を育てることを目標としたもの。英語教育に熱心な両親や英語圏出身の親が学校に問い合わせることも増加傾向に。私立中学入試の英語導入は、学校だけでなく家庭にも関心が集められています。
中学入試の英語が子どもに与える影響とは
学校や両親の英語への関心は高まる一方、子ども達の関心はどうなのでしょうか。
国立教育施策研究所が「平成25年度全国学力・学習状況調査」を実施した結果、「英語が好き」と答えた中学3年生が小学6年生に比べて20%ほど減少したことが分かりました。これは、小学校と中学校で習う英語に内容が大きく変わるからだと言われています。
「聞いて話す」小学校英語に「読み書き」が入ってくる中学校英語。この文法の学習で英語の苦手意識が高まるのかもしれません。苦手意識を持ったままでは英語を避ける一方です。
このように小・中で子どもが英語のギャップを感じないためには、早い段階で「使える英語」に触れさせることが重要です。「英会話スクールやオンライン英会話といったツールを活用して、英語の微妙な意味合い学ばせる」といった取り組みなど。
小さいうちに英語の壁を取り除き、私立中学入試から英語でつまずかないようにしてあげましょう。