文部科学省が策定した「生徒の英語力向上推進プラン」とは?
文部科学省が2015年6月5日に「生徒の英語力向上推進プラン」を策定しました。これによれば2019年度から、中学生に英語の「読む」「書く」「聞く」「話す」もテストする「全国的な英語4技能の学力調査」を数年に1度実施する予定です。それにより、子供の英語力を高めようという狙いがあります。
一体、「生徒の英語力向上推進プラン」とはどういったものなのかお伝えします。
「生徒の英語力向上推進プラン」とはどのようなもの?
今回「生徒の英語力向上推進プラン」が策定された背景には、2020年の東京オリンピックを見据えて2013年12月より実施され始めた「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」を見直す必要が出てきたためです。
というのも、2011年度以降、毎年行われてきた英語教育実施状況調査における中高生の英語力についてのアンケートでも「十分な改善が見られなかった」という結果が出たからです。
それを受け「生徒の英語力向上推進プラン」では、2017年度までに
■中学校卒業時点でA1上位(英検3級程度以上)
■高校卒業時点でA2~B1(英検準2級~2級程度以上)
となる生徒の割合を、各50%に達することを目標としています。
これは、外国語学習者の言語運用能力を客観的に評価する国際指標「ヨーロッパ言語共通参照枠」を参照したそうです。
さらに2024年度には各パーセンテージを70%に上げる、という高い目標も掲げています。
学校の授業で英語を楽しみ続けることは難しい?
とあるアンケートでは中学生が英語の授業に望むものに、「入試に役立つ授業」と「英語が好きになる授業」が同じくらいの回答割合だったそうです。
このアンケートから読み解けることには、生徒は英語の授業に楽しさを感じていない、ということになります。
これは、ある程度授業の行い方を工夫しても、全員が楽しさを感じる英語の授業を学校で行うことは難しい、ということが背景にあると考えられます。なぜなら、授業として英語の習得を進めると、どうしても習得に個人差が出てくるからです。
1人1人が納得するまで先生が英語に関する説明を行ってくれれば、生徒も理解しながら授業を受けられるため、楽しさを覚えるかもしれません。しかし、先生の質が問題視されている現状では難しいと言わざるを得ません。
他の教科を見ればより分かりやすいでしょう。例えばお子さんが数学を苦手としていた場合、お子さんを塾に通わせようと考える方は多いと思います。なぜなら塾は、より分かりやすい説明を子供に行うことで、満足度を高めようとするからです。
数学がこのような状態では、英語だけ完璧な授業が行われることを期待するのは難しいと言えるのではないでしょうか。
もし、お子さんに英語に義務感からではなく心から興味を持ち続けて欲しいと願うなら、英会話スクールや英語塾、オンライン英会話といったサービスでお子さんの英語習得を後押しすることが大切になってくると考えられます。
ぜひ、さまざまな視点でお子さんの英語習得をサポートしてくださいね。