こんなに違うの?イギリス英語とアメリカ英語
英語は世界中で話されている言語ですが、国や地域によってそれぞれの英語には違いがあります。
ここでは、そんな英語の中でも特にメジャーな「イギリス英語」と「アメリカ英語」についてご紹介します。
英語の元祖!イギリス英語
英語発祥の地であるイギリス生まれの英語が「イギリス英語」です。
国際会議など改まった席で使われることも多く、フォーマルな英語とも言われます。
日本より国土の狭いイギリスですが、アクセントのバリエーションが非常に多いのが特徴です。「30km程度しか離れていない街でもアクセントがまったく違う」ということも。
上流階級、中産階級、労働者階級、と階級によっても使う単語やアクセントが違うため、バラエティが豊かです。
発音の面では、標準的なイギリス英語は母音を綺麗に発音し、子音もはっきり発音します。日本人が苦手にするとよく言われる「r」の発音はほとんど顔を見せません。
また、イギリス英語は歴史が古いため、教授法や辞書などの教育環境がそろっているのが強みです。
日本でも主流なアメリカ英語
GDP第1位、人口第3位、世界での影響力も大きいアメリカ。
アメリカ英語はイギリス英語と区別するため「米語」と呼ぶこともあります。
GHQによる戦後の占領政策もあり、日本の英語教育はアメリカ英語が主流となっています。
イギリス英語とは対照的に、アメリカ英語は広大な国土に関わらず、東部方言やいわゆる「南部なまり」を除き発音の地域差が少ないのが特徴です。
また、アメリカ英語は「r」の音韻がはっきり発音されます。LとRの区別が苦手と言われる日本人にとって、アメリカ英語の発音は少し難しく感じるかもしれません。
そして、単語がつながり切れ目が分かりにくいのも特徴です。
一方で、つづりはイギリス英語より簡略化される傾向があります。
例)
colour(英)→color(米)
favourite(英)→ favorite(米)
ageing(英)→aging(米)
cancelled(英)→ canceled(米)
多くの英語辞書はイギリス英語をベースに作られているため、アメリカ英語の辞書は質、量ともにイギリス英語にはかないません。
しかし、移民国家であるアメリカの特性もあり、TPR(全身反応教授法)をはじめ英語教育に関する蓄積はイギリス英語に負けず劣らず豊富です。
また、ハリウッドなど文化の面でもアメリカ英語は強い影響力を持っています。
オーストラリア英語やニュージーランド英語、他の英語もそうですが、アメリカ英語とイギリス英語も「どちらが正しくてどちらが間違っている」ということはありません。
相互に影響を与え合っており、これらの英語は絶えず変化し続けています。
自分の好みや目的に合わせて選ぶも良し、まんべんなく学ぶも良し、少しずつそれぞれの違いを理解していくのが理想的でしょう。