英語学習に理想的な「バイリンガル脳」の仕組みって?
「バイリンガル脳」は理想的な脳の構造
2か国語以上を習得したバイリンガル脳は、理想的な脳の構造と考えられ、現代社会において強い武器になるものです。
幼少期からの英語学習において、バイリンガル脳になることは脳の発達面において大変重要な意味を持ちます。
子供の発達段階の脳というのは、大人とは比べ物にならない早さで言語を習得していくものです。大人になってから外国語を学ぶよりも、子供の頃から外国語に触れることが望ましいといえます。
早期の外国語教育ほど効果的と言える
言語によって、イディオムだけでなく文法や表現方法といったものも異なってきます。母語の仕組みが理解できる5~6歳になってからの外国語習得と、それ以前の早期教育では、脳科学的に考えた時に全く意味が変わってくるのです。
4歳までの時期に2か国語を同時進行で習得することで、脳は双方の言語に刺激を受け、活発に働きやすくなります。
早い段階での外国語教育は、右脳と左脳をフル活用することにつながるため、柔軟に言語を習得できるということも判明しています。
バイリンガル脳には別々の言語野が存在する
2か国語以上を話せるバイリンガルの人の脳を調べたところ、脳科学的に大変興味深いことが分かってきました。
母語を話す時と外国語を話す時とでは、脳内の別々の場所が活発に機能します。例えば「犬」と「dog」という同じ意味の言葉が、別の言語野に存在するような状態になっています。イメージとしては、脳の別々のポケットから言語が取り出されるといったところです。バイリンガルの脳は、研究の対象にもなっています。東北大学の発表によると、日本人が英語を学習することで「脳のより広い領域を成長させる」ことにつながると言われています。バイリンガル脳は、日本語だけを習得するよりも学習能力が高くなるということです。
バイリンガル脳のメリットとは?
最近の研究によると、バイリンガル脳の人は認知症やアルツハイマーといった症状が生じるのを平均で5年程度遅らせることができると言います。
別々の言語を操ることで脳の機能が頻繁に使われ、広い範囲が活動的に動いている健康的な状態が続きやすいのです。
またバイリンガル脳の人は複数のことを同時に考えたり実行したりする、いわゆるマルチタスキングも得意な傾向があります。
バイリンガル脳には、言葉を操るというステージを超えたさまざまなメリットがあると言えるのです。
子供の将来の可能性を見据え、さらに子供の脳の発達を最大限に促すという観点からも、バイリンガル教育は大変有効と言えるのです。