通訳者や翻訳者が行う勉強法「サイトトランスレーション」とは?
「将来は通訳者になりたい!」
「翻訳者になってさまざまな本を日本の人たちに知ってもらいたい!」
小さな頃から英語に触れさせていると、通訳者や翻訳者を目指すお子さんも珍しくありません。そんなお子さんに知っておいていただきたい勉強法が、サイトトランスレーションです。これは、通訳者や翻訳者になるために行うトレーニング方法として広く知られています。
また、「子どもの英語力に伸び悩んでいる」「TOEICの点数をもう少し伸ばしたい」といったお悩みを解決してくれる勉強方法でもあるのです。
今回は、サイトトランスレーションとはどういった勉強法なのかをご紹介します。
サイトトランスレーションとは
親御さんの中には学校で、「英語の文は最後まで読んでから日本語に訳す」と習った方も多いのではないでしょうか。しかし、英文が長いと読み進めるうちに最初のほうに書かれた内容を忘れてしまいがちですし、訳するのに膨大な時間がかかってしまいます。
その点サイトトランスレーション(サイトラ)は、英文を頭から訳して理解していく方法となります。
サイトトランスレーションのやり方
まずは自分のレベルに合ったテキストを用意します。好きなジャンルのもので構いません。ただ、さまざまな分野のテキストを使用していくことで幅広い知識を得られますし、そのジャンルに合った表現力を磨くことができます。
そしてテキストの英文を見ながら、意味の塊ごとにスラッシュ(/)を入れていきましょう。どこで区切るのかが大切なのではなく、小さな意味の塊を作るために行います。できれば英語を声に出しながら読みましょう。
(例)France is a country/which I’ve wanted to visit/for a long time.
そして、スラッシュごとに日本語での意味を理解していきます。日本語訳を声に出すことで同時通訳者としてのトレーニングにもなります。ただ、何度も前の文章に戻ったりせずに、英文の並びの通りに理解していきましょう。慣れてきたら、スラッシュの数を減らしながら練習してください。トレーニングを続けることで、スラッシュを入れなくても理解できるようになります。
1日10分など時間を決めて継続するのがおすすめです。
サイトトランスレーションで読むスピードが上がれば、読める英文の量も多くなります。その結果、TOEICなどでは時間に余裕が生まれますし、実生活においては限られた時間内でさまざまな情報を得やすくなるのです。
サイトトランスレーションを行う上での注意点
サイトトランスレーションを行うのは、品詞分解ができたり文法知識が身についていることが前提です。その理由はスラッシュの入れ方を間違えると、誤読に繋がる危険性があるためです。
まだ、構文や文法などが理解できないお子さんは日々英語に親しむことから始めましょう。英語のアニメや漫画に触れさせたり、洋楽を聞かせたりすることはお家でもできます。
自宅でできるオンライン英会話ならスピーキングの練習にもなりますし、子どもが親御さんの目が届く範囲にいてくれるので安心です。
英語を身につけることは、子どもの可能性を伸ばすことに繋がります。
「英語を使って将来は仕事をしたい!」というお子さんには「サイトトランスレーションという勉強方法もあるよ」と伝えて、その夢を後押ししてみてはいかがでしょうか。